業務用冷凍空調機器の
法定点検
環境省の法令について
フロン排出抑制法(2015年6月12日施行)(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律)さらには、フロン排出抑制法の改正(2020年4月1日施行)により、第一種特定製品の定期点 検が義務づけられました。
※:第一種特定製品とは
業務用の冷凍空調機器であって、冷媒としてフロン類が使用されているもの
(ただし、カーエアコンは対象外。カーエアコンは自動車リサイクル法に基づきフロン類を回収する。)
- 店舗用エアコン
- ビル用マルチエアコン
- 業務用冷凍冷蔵庫
- 冷凍冷蔵用ショーケース
- スポットエアコン
- 輸送用冷凍冷蔵ユニット
定期検査について
簡易点検:保有するすべての機器に対し、3ヶ月に1回以上実施。
定期点検:一定規模以上の機器に対し、1年または3年に1回以上、専門業者に委託して実施することが法令で定められました。
フロンの回収・破棄
フロンガス使用設備の廃棄の現状
環境省は、業務用機器に使用されるフロンガスの回収率が、10年以上3割にとどまる現状を憂慮しています。(2017年の回収率38%)
逆に、7割のフロンガスが大気中に放出されていることになります。
ここで、1kgの冷媒(R410A)が漏洩した場合、14万枚のレジ袋を製造したのと同等の地球温暖化の効果をもたらしてしまうことから、非常に深刻な環境破壊を起こしていることが判明しています。
こうした背景が、法規制の強化につながったのです。
出典:環境省地球環境局地球温暖化対策課フロン対策室
法規制に則った破壊処理と
マニフェスト発行
フロン回収・破壊法(2001年6月22日施行)(特定製品に係わるフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律)において、業務用冷凍空調機器の整 備時・廃棄時のフロン類の回収、回収さ れたフロン類の破壊等を推進することが定められました。
しかし、その後もフロンの回収は進んでいなかったため、フロン排出抑制法(2015年6月12日施行)(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律)さらには、改正フロン排出抑制法の改正(2020年4月1日施行)が施行されることにより、罰則規定など規制の強化が進んでいます。
罰則規定(抜粋) | |
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フロンをみだりに放出した場合 | 1年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
点検業務や漏えい時の対応、記録の保管に違反した場合 | 50万円以下の罰金 |
フロン類回収時の工程管理票の交付を怠った場合 | 50万円以下の罰金 |
ノンフロン(自然冷媒)
置き換え
既存の冷蔵設備、エアコン設備の問題点
フロンガスは、エアコン、冷蔵庫など身の回りの様々な用途に活用されてきました。
しかし、1980年代以降、フロンガスがオゾン層を破壊することが分かり、最初のフロンガスである特定フロン(CFC、HCFC)は国際規制(モントリオール議定書)で全廃が決定されました。
その後、特定フロンを代替するために使用されたのが代替フロン(HFC)です。
ところが、代替フロンは、オゾン層を破壊しないものの温室効果が非常に高いことが分かりました。
そのため、代替フロンは温室効果ガスとして排出削減対象となり、環境省も大気中への排出を厳しく監視する規制を設けています。
ノンフロン(自然冷媒)への抜き変え工事とは?
既存の業務用冷蔵設備、エアコン設備の冷媒(フロンガス)を自然冷媒(4H)へと抜き変える工事を行います。
これは下記の通り、環境保護と経済効果の両立を実現する合理的なソリューションです。
4つの経済効果だけでなく地球温暖化にも貢献
- 空調機器の消費電力25%〜30%削減
- 機器の静音と長寿命化を実現
- 既存空調機そのままでOK
- 改正フロン法適用外で法定点検が不要
- 地球環境保護に貢献
空調機器の消費電力25%〜30%削減
コンプレッサーの圧力負荷が低くなるため、省電力の稼働が可能となります。
機器の静音と長寿命化を実現
先に述べた通り、「自然冷媒ガス」は、既存の「代替フロン」より比重が軽いためコンプレッサーへの負荷が軽くなります。
そのため、空調設備の耐用期間の延長が期待できます。
既存空調機そのままでOK
使用中の空調機の冷媒ガスを「自然冷媒ガス」に入れ替えるだけですので、大幅な設備投資が不要です。
- 既存の冷媒(HFC)を完全に抜き取ります。
- 自然冷媒(4H)を注入します。
- 自然冷媒に対応した電子基板に交換します。
自然冷媒の方が比重が軽いため、モーター等の電子制御を4H対応に切り替えます。
改正フロン法適用外で法定点検が不要
平成25年4月施行の改正フロン法により、フロン類冷媒の空調、冷凍機器の定期的管理、漏洩管理が義務化されました。
しかし、自然冷媒(4H)への代替により、法定点検の義務が不要となり、点検コストの削減が可能です。
地球環境保護に貢献
SDGsへの取り組みは、企業の使命として社会より注視される時代となっています。
オゾン層破壊係数ゼロ、地球温暖化係数3、削減消費電力1kwh当り0.4kgのCO2削減と、地球温暖化への多大な貢献をうたうことができる投資です。
事前調査からご契約まで
- 現場調査と現状の把握
- 電気代削減のシミュレーションによるお見積書提出
- トライアル工事(導入前データ測定・工事・導入後データ測定)
- (トライアル結果確認後)導入決定
※シミュレーション結果次第では、トライアル工事が行えない場合がございます。